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子どもに「赤ちゃんはどこから来るの?」と聞かれたら

「どこから来るの?」の答えは、子どもが何を知りたいかによって変わります。赤ちゃんが育つ場所なのか、生まれるときのことなのか。大人が一気に説明を始める前に、まず短く答えて、続く疑問を聞いてみましょう。幼児から小学校低学年くらいの子との話を考える、架空の返答例を紹介します。

最終更新:2026年10月9日

絵本を開き、子どもの質問を聞く保護者の挿絵(AI生成)
記事のテーマを描いたイメージ
01

おなかの中の、どこにいるの?

「おなかの中」と言われて、食べたご飯と同じところに赤ちゃんがいると思うかもしれません。例えば、こんな説明はどうでしょう。

「赤ちゃんは、子宮というところで育つんだよ。ご飯が入る胃とは違うところにあるんだよ」

子宮という名前を出したうえで、体の絵を見ながら場所を確かめる。大人が自分のおなかを指すだけでは分かりにくかったことも、絵なら説明できます。年齢に合う言葉と本で、少しずつ答える方法は、米国の小児医療機関Nemoursの案内でも勧められています。[1]

「どこから」の意味がつかめなければ、「生まれる前のことが知りたい? 生まれるときのこと?」と聞いてみます。正しい質問を言い直させるためではなく、今、気になっていることに答えるためです。

02

どうやって体の外に出てくるの?

育つ場所が分かると、次に出口が気になるかもしれません。「腟という通り道を通って生まれることもあるし、お医者さんがおなかと子宮を手術して、赤ちゃんを取り出すこともあるんだよ」。体の名前を隠さず、短く説明する例です。[2]

手術で生まれる方法は帝王切開といいます。どちらかだけを「本当の出産」と呼ぶ必要はありません。子ども自身がどのように生まれたかを話す場合は、分かっていることを、理解に合わせて伝えましょう。

ここで知りたいのが出口なら、受精から出産までを最初から話し直さなくてもよさそうです。「そうなんだ」で話が終わったら、いったんそこで区切れます。

03

そもそも、どうやって赤ちゃんになるの?

「赤ちゃんが育ち始めるには、精子と卵子という、とても小さな細胞が必要なんだよ」。細胞は、体をつくる小さな単位です。「精子と卵子が一緒になる」ところから、体の仕組みを話せます。[1][3]

「愛し合ったから」とだけ答えると、抱き合えば赤ちゃんができるのか、という別の疑問が残るかもしれません。性教育の団体・性教協も、愛情や結婚の説明と、精子と卵子が出会う仕組みの説明を分けています。[3]

さらに「どうやって出会うの?」と聞かれたら、大人のペニスが腟に入る性交で、精子が体の中に入る場合があることを、体の図などを使って伝えます。医療の助けを借りて妊娠する方法もあります。[3][4] 抱っこやキスだけで妊娠する、という説明にはしません。

生まれる仕組みと、今どんな家族と暮らしているかは同じ話ではありません。返答例の「大人」を、必ず「今一緒に暮らしているお父さんとお母さん」に置き換えなくても大丈夫です。その子の家族については、分かっている事実に合わせます。

04

答えに詰まったら、一緒に見る本を決める

「そんなこと聞かないの」と言ってしまったなら、「さっきは急で、何て答えようか迷ったんだ。聞いてはいけないことではないよ」と言い直せます。これは、親子のやり取りを考えるための編集部の提案です。

調べ直すときは、「あとでね」だけで終えず、「夕ご飯のあと、この本の赤ちゃんのページを一緒に見よう」と、いつ話すかを決めてみてください。大人が先に一度読み、体の名前や図がどう書かれているかを確かめておくと、説明に使いやすくなります。

岐阜県可児市の家庭教育通信でも、子どもの素朴な疑問に分かりやすく答え、性の絵本を一緒に読む方法を紹介しています。[5] 本を選ぶときは対象年齢だけでなく、今の質問に答えるページがあるかも見てみましょう。

次に聞かれたとき、全部を暗記している必要はありません。まずは「子宮はどこ?」「どうやって生まれるの?」のうち、今日その子が知りたかったことを一つ、一緒に確かめるところから。

参考資料・関連する利用案内

資料の確認日:2026年10月9日

  • [1] Nemours KidsHealth:Answering Questions About Sex

    2024年6月医学レビュー。米国の小児医療機関による保護者向け案内。年齢に合う短い返答、精子と卵子、絵本の利用、繰り返し話す考え方を参照。米国の学校事情や、愛情と受精をつなぐ例文は採用していません。

  • [2] NHS:Caesarean section

    表示上の最終レビュー2023年1月4日。経腟分娩と、腹部・子宮を切開して出産する帝王切開の基本的な区別を参照。英国の割合、受診制度や手術の選び方は日本向けの案内にしていません。

  • [3] “人間と性”教育研究協議会:赤ちゃんはどうやってお母さんのおなかの中に入るの

    公開・更新日は確認できず。団体が公開する保護者向けQ&A。精子と卵子、性交の説明と、結婚・愛情の説明を分ける考え方を参照。本文の返答例は独自に作成。資料の説明をそのまま転載するのではなく、他の資料とも照合しています。

  • [4] NHS:Trying to get pregnant

    2026年6月2日レビュー。性交以外に医療の助けを借りる妊娠の方法があることのみ参照。治療の適応、費用、成功率や英国の制度を説明する記事ではありません。

  • [5] 可児市:家庭で伝える「性教育」

    2022年1月の家庭教育通信、全2ページ。小・中学校の保護者向け講座の紹介から、分かりやすい説明と絵本の利用を参照。参加者の体験、当時の募集案内、資料中の返答例は転載していません。

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