SAYi JOURNAL

皿洗いをしても妻の性欲が戻らない? 家事と性欲の意外な研究

「皿洗いをすれば、妻の性欲は戻る」。そんな話、聞いたことありませんか? 家事を頑張った側は「これで少しは仲良くなれるかな」と期待するかもしれません。でも、2026年の研究を読むと、どうもそんな単純な話じゃないんです。家事を多く担う女性ほど性欲が低い、という一律の関係は見つからなかった。ところが、ある条件では違いが現れたんです。その条件、何だと思いますか?

こんにちは、NPO法人SAYi代表理事のキヨです☺

最終更新:2026年10月11日

洗った皿と買い物のメモ、二つのマグカップがある台所のイメージイラスト(AI生成)
記事のテーマを描いたイメージ
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【家事の量より、「こんな夫婦でいたい」とのズレ】

米国とカナダの研究者による2026年の論文は、男女のカップルを対象に、事前に分析方針を決めた二つの研究、計943人分を調べました。女性のほうが家事を多く担い、性欲は低めだという傾向はありました。でも「家事が多い女性は、全員そのぶん性欲が下がる」という結果ではなかったんです。

注目されたのは、性別による役割分担をどう考えているか。男女が対等に家事を担うべきだと考える女性では、負担の偏りと性欲の低さとの関連が比較的強く見られました。一方、伝統的な男女の役割を肯定する女性では、同じ関連が見られない調査もありました。

ここ、ちょっと驚きませんか。洗濯物の枚数が同じでも、「この分担でいい」と思っている人と、「どうして自分ばかり?」と思っている人では、その経験の意味が違うらしいんです。

もちろん「昔ながらの妻になれば性欲が高まる」という話ではありません。本人の価値観と現実がどう重なるかを調べた結果で、どちらの考え方が正しいかを決めた研究でもないんですね。

02

【皿を洗う夫と、家事の店長をしている妻】

たとえば、夕食後に夫が食器を洗ってくれたとします。ありがたい。でもその前に、献立を考え、冷蔵庫を確認し、足りないものを買い、調味料を補充して、明日のお弁当のことまで考えたのは誰でしょう。

「何を買えばいい?」「洗剤はどこ?」「次は何したらいい?」

もちろん聞くこと自体が悪いわけじゃありません。でも毎回この質問が飛んでくると、相手は家事をしているつもりでも、こちらはずっと現場監督です。作業員が一人増えただけで、店長の仕事は終わっていない(笑)。

実は2022年の別の研究が、この感覚に近いものを調べています。男性パートナーと暮らし、子どものいる女性を対象とした二つの調査で、家事を多く引き受けることは、パートナーへの性欲の低さと関連していました。

その関連を説明する手がかりとして挙がったのが、不公平だという感覚と、「相手は自分が世話をしないと生活が回らない人だ」と感じること。つまり、単なる疲労の話だけではなかったんです。

03

【昼は保護者、夜は恋人。その切り替え、簡単?】

この話、かなり生々しくないですか。

昼間は「靴下どこ?」「子どもの予定どうなってる?」「今日のご飯何?」と頼られ続ける。ところが夜になると、突然ロマンチックな雰囲気を求められる。

もちろん、家族を世話することと性的な魅力は両立します。子育て中の夫婦が全員そうなるわけでもありません。ただ、相手を「一緒に暮らしを運営する大人」ではなく「自分が管理する人」と感じ続けていたら、恋人として見る気分が変わっても不思議じゃないですよね。

逆の立場ならどうでしょう。毎日たくさん働いているのに、家庭では努力をまったく認めてもらえず、「もっと家事をして」と言われる。それはそれで寂しいはず。だからこそ、家事の話を「どっちが悪い」の裁判にすると、本当に面白い部分が見えなくなります。

04

【「手伝ったから今夜は」は、いちばん惜しい】

ここで一つ、やりがちな勘違いがあります。「家事が性欲と関係するなら、もっと手伝えば今夜はOKってこと?」という発想です。

いやいや、それだと食器洗いがセックスのポイントカードになってしまいます(笑)。家事は二人の生活を回すためのもので、性行為の代金ではありません。家事をした人にも断られる悲しさはある。でも、やった分だけ相手が応じる義務が生まれるわけではないんです。

そもそも今回の研究は、家事を増やす実験で性欲が上がると証明したものではありません。主に欧米の男女の回答を分析した研究で、日本の全カップルに同じことが起きるとも言えません。

ただ、「家事の量を減らしたら解決」という単純な処方箋より、ずっと面白い問いを残してくれました。

05

【「次は何をすればいい?」の次に来るもの】

もし二人で試すなら、今週だけ「作業した人」ではなく「最初に気づいた人」を数えてみると面白そうです。トイレットペーパーが減ったことに気づく。学校の予定を覚えている。病院の予約を調べる。買い物に行く前に、何が必要か判断する。

同じ10分の家事でも、指示された10分と、最初から最後まで自分で回す10分は違う。そこまで見えて初めて、「半分ずつ」の意味も変わってきます。

「皿洗いしたよ!」と胸を張るのもいい。でも、本当に気になるのは、その前に誰が皿を出し、その後に誰が洗剤の残りを確認しているか。

セックスレスの話をしていたはずなのに、いつの間にか台所の「店長は誰?」という話になっている。研究の意外さは、まさにそこでした。

出典URL:

資料の確認日:2026年10月11日

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