SAYi JOURNAL

喘ぎ声は「感じている証拠」? 初体験前から83%が想像していた音

「セックスのとき、女性は声が出るもの」。なんとなく、そんなイメージありませんか? ところが、2026年に発表された研究を見て驚きました。初めて誰かと性的な経験をする前に、どんな音がすると思っていたか。大人313人に昔の予想を思い出してもらうと、83.1%が「声や音が出ると思っていた」と答えたんです。経験する前から、頭の中にはもう“音付きのセックス”が出来上がっていた。これ、面白くないですか?

こんにちは、NPO法人SAYi代表理事のキヨです☺

最終更新:2026年10月12日

明るい部屋で向かい合い、互いの話に耳を傾ける大人のカップルのイメージイラスト(AI生成)
記事のテーマを描いたイメージ
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【まだ経験していないのに、音を知っている?】

この研究で聞いたのは、初めての性的な経験そのものではなく、その前に抱いていた「こうなるはず」という予想です。声には、あえぎ声だけでなく、ため息や短い言葉、相手への呼びかけなども含まれます。

思い返せば、誰かに教わったわけでもないのに、映画やドラマでキスの場面を見れば「次はこんな展開」と予想できますよね。性の場面も似ています。本人に経験がなくても、映像、友達の話、ネットなどから、先に“お手本”が入ってくる。

研究者たちはこれを「性的脚本」という考え方で説明しています。難しい言葉ですが、要するに「性の場面なら、男はこう、女はこう、こんな順番で、こんな反応をするはず」という頭の中の台本。しかも、音にまで台本があるらしいんです。

ただし83.1%という数字は、後から思い出して答えた結果です。実際に初体験の直前に調べたわけではないし、日本人の8割が同じ予想をしている、という意味でもありません。それでも、そんなことまで研究するんだ!と引き込まれました。

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【ところが、声が大きくなる瞬間と快感の頂点は別だった】

さらに不思議なのが、2011年の英国の研究。性的経験のある異性愛女性71人に、オーガズムと声が出る場面を尋ねました。

女性自身のオーガズムは、挿入よりも、その前の刺激の場面で多く報告された。一方、声が出るタイミングは、男性パートナーが射精する直前や、その瞬間に集中していたんです。

ちょっと待って。もし声が女性の快感だけを映すメーターなら、なぜ二つのタイミングがずれるのでしょう。

研究者たちは、声には意識して使う部分もあると考えました。相手に伝えるためかもしれないし、二人の雰囲気を盛り上げるためかもしれない。ただ、71人への質問調査なので、すべての女性がそうしているとか、「声は演技だ」と断定する話ではありません。

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【「演技」と「本当」の二択が、そもそも変?】

2021年には、スロバキアの異性愛女性403人を調べた研究もあります。約38%が、性的な声を出すふりをした経験があると報告しました。

ここだけ聞くと「やっぱり演技じゃん!」と言いたくなるかもしれません(笑)。でも、同じ研究では、興奮が強いほど声の頻度や強さが増える関連も見られました。一方、声の多さとオーガズムの有無との間には、直接的な関連は確認されていません。

つまり、自然に出る声もあれば、意識して出す声もある。しかも一回の行為の中で、その両方が混ざることだってありそうです。会話中に自然と笑うことも、相手を安心させたくて意識的に笑顔を見せることもありますよね。意識した瞬間、全部うそになるわけではありません。

逆に、声がまったく出ない人も、気持ちよくないとは限らない。外から聞こえる音だけで、相手の体験を当てるゲームには無理があるんです。

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【一番やっかいなのは「静かだね」の一言】

例えば、二人で過ごしているときに「全然声出ないね」と言われたら。言った側は、楽しんでもらえているか不安だっただけかもしれません。でも言われた側は、急に「もっと反応しなきゃ」と思うかもしれない。

そうなると、気持ちよさに集中したい時間が、相手の期待する“効果音”を出す仕事になってしまいます。逆も同じです。声が出る人に「わざとらしい」と言うのだって、その人の表現を勝手に採点していることになります。

思い切って「気持ちいいとき、どういう反応になる?」と聞いてみたら、相手は「黙ってしまう」「呼吸が速くなる」「自分でもわからない」と答えるかもしれません。声の量より、よほど新しい情報じゃありませんか。

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【AVの音量を、現実の標準にしなくていい】

もちろん、映像作品の演出がすべて悪いわけではありません。映画を見てデートに憧れるのと同じで、性の世界にも想像の入り口はあります。ただ、演出された音を、現実の相手が出すべき音だと思い込むと話が変わります。

考えてみれば、映画の格闘シーンには派手な効果音が入るし、ドラマの食事シーンでは都合よく会話が進みます。でも、毎日の食卓がドラマのテンポで進まないからといって、夕食が失敗なわけじゃないですよね。

今回の研究を読んで面白かったのは、「人はどうして声を出すのか」だけでなく、「どうして私たちは、声が出るはずだと思っているのか」という問いでした。

今度、ベッドの中で急に静かになったとしても、「あれ、盛り上がってない?」と即決する必要はありません。むしろ、聞いてみたいのは別のこと。「今の、どうだった?」。映画の音響スタッフじゃないんだから、二人の時間に決まった効果音はいらないんです。

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資料の確認日:2026年10月12日

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