SAYi JOURNAL
家事をしたら、セックスレスは解消する?
例えば、こんなすれ違いです。「今日は食器も洗ったのに、また断られた」。家事を増やせば、相手もその気になると思っていた。でも、何も変わらない。家事と性欲には関係があるのか。実際に、調べた研究があります。ただ、その結果を「家事をすればセックスできる」と読むと、話が違ってきます。
最終更新:2026年9月29日

家事の負担が多い女性ほど、パートナーへの性欲が低かった
2022年に発表された研究では、男性のパートナーと暮らし、子どものいる女性を対象に、二つの調査が行われました。対象者はそれぞれ677人と396人。家事の負担が自分に偏っている女性ほど、パートナーへの性欲が低いという関連が見られました。
これは、家事の分担と性欲について回答してもらった調査です。分担を変えたら性欲が戻るかどうかを試した実験ではありません。
相手が家事を抱えて疲れているなら、寝室での誘い方を変えても、その負担は残ったままです。分担を見直すなら、何を変えれば相手が休めるのか、具体的に考えたい。
「言ってくれればやる」だと、頼む仕事が残る
食器を洗ってもらえたら、助かる。でも、その前に献立を考え、買い物をし、料理をして、最後は「お皿を洗って」と頼んでいたとしたら。洗ってもらったあとも、明日の朝食や、切れそうな洗剤のことを考えているかもしれません。
そこで「ほかに何をすればいい?」と毎回聞かれると、休んでいるつもりが、次の仕事を指示する時間になってしまいます。
分担を変えるなら、まず一つの家事を、準備から後片づけまで担当してみるのはどうでしょう。例えば夕食なら、献立、買い物、調理、残った食材の片づけまで。毎日が難しければ、曜日を決めて担当する方法もあります。
任せる側も、「手伝って」より「火曜日の夕食は、何を作るか考えるところからお願いしたい」と伝えると、どこまで頼みたいのかが分かります。最初に予算や帰宅時刻を確認したら、決めた範囲は担当する人に任せる。やり方が少し違うたびに、もう一方が引き取っていては休めません。
ここで確かめたいのは、「今日は何個やったか」より、「相手が家事を気にせず休める時間ができたか」です。
家事を分けても、セックスしたい気持ちが戻るとは限らない
「じゃあ、家事はしたのに、何も変わらなかったら?」。そう思う人もいるでしょう。
負担が減っても、したい気持ちまで戻るとは限りません。そこで「こんなにやったのに」と言われると、相手はセックスでお返しを求められたように感じるかもしれない。家事を分けることに、セックスの約束を付けないほうがいいと考えます。
もちろん、断られて寂しかった気持ちまで黙る必要はありません。話すなら、家事の実績を並べる代わりに、「私は、あなたとセックスしたい。しない状態が続いて寂しい。あなたは今、どう感じている?」と聞いてみる。
暮らしが楽になったかどうかは、家事の分担を見直して確かめる。二人の性生活をどうしたいかは、それ自体の話として聞く。どちらも切実だからこそ、一回の皿洗いで両方解決しようとしないほうが、話を進めやすいはずです。
参考資料・関連する利用案内
資料の確認日:2026年9月29日
- Harrisほか(2022)家事の分担とパートナーへの性欲を調べた研究
Gender Inequities in Household Labor Predict Lower Sexual Desire in Women Partnered with Men. Archives of Sexual Behavior, 51, 3847–3870。2022年9月16日オンライン公開。男性のパートナーと暮らし、子どものいる女性を対象にした二つの調査。家事の具体例と分担の提案はSAYi編集部によるものです。